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the vernal sunshine

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【爆★判/歩紗】些細な一言

しらさきのSSです。甘甘ですよ!!!砂吐く覚悟がある方で偽者でも良い方だけお読み下さい←
ちょっとだけR15手前くらいです・・・自分的には・・・。

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        ~*+* つづき *+*~
        
        

それはほんの些細な一言だった・・・ハズなのに。

「ね、歩さん?」

夕飯後の片付けも粗方終わって、マイちゃんと一緒にお風呂に入って
寝かしつけたら漸く2人の時間。
いつもは忙しい歩さんも、明日は休みだと言っていてそれは本当のようで
今はソファに座って新聞を片手にのんびりしている。
私はその隣に座って声を掛けた。

「んー?」

声は聞こえてる。
けど、まだ意識の半分以上が新聞に向かってる。
そんな状態の歩さんに、少し前にテレビを見てから気になっていたことを言ってみることにした。

「あのね?ソレ、せめて家に居る間は止めれない?」

新聞の文字を辿っているのが解る歩さんの顔を見ながら、ソレと私が指を指したのは
タバコのように器用に咥えながら時折ポキッという音を立てて短くなっていくポッキー。
歩さんは、ソレが解らなかったみたいで顔を上げると漸く私を見てくれた。

「ポッキー、家に居る時は食べるの止めない?」

視線が絡んだのを確認して、ソレに手を伸ばしながらもう一度言ってみる。
一見するととっても渋くてコーヒーはブラック、甘いモノは苦手。
そんな印象を与える彼は、存外に甘党で考える時は甘いモノと言いながら
そうじゃない時まで大体ほとんどポッキーを咥えていることが多い。

「どうした、急に。」

出逢ってから数年、結婚して2年になろうというのに今更・・・といった雰囲気の歩さんが
訝しげな表情を浮べて私に問い掛けてくる。
それも当然だろうと思って、私の顔には苦笑が浮かんでくる。
けれど、そんなのを無視して先に伸ばしていた手でソレの端を摘んで引き離そうとすれば
ポキッと折れる音がして歩さんは容易くソレを手放してくれた。

「あのね、この間テレビで糖分の過剰摂取のことをやってたんだ。
 それ見てたら、いっつもコレを咥えてる歩さんの今後が心配になっちゃって。」

取り上げたソレをクルクルと指先で回しながら、上目遣いに歩さんを見てそう言えば
難しそうな表情を見せて回るソレに視線を向けた。

「動いてるから大丈夫だろ、頭も使ってるしな。」

少し考えていたけれど、やっぱり好きなモノを取り上げられるのは嬉しくないみたいで
軽くあしらわれて次のソレを取り出そうと箱に手が伸びるのを私が阻止すると
ちょっと不機嫌そうな目をして私を見てくる。

「でも、夕飯食べたでしょ?もう夜だし、どんなに動いて頭使ってても
 ご飯だって糖分になっちゃうんだしやっぱり多いと思うんだ。
 昼間は何も言わないから・・・ね?」

心配なんだよ?と言えば、目を細めて私を見てくる歩さん。
とりあえず、取り上げた食べかけのポッキーを自分のお腹に収めて
残りの入った箱を棚に戻してこようと立ち上がって手を伸ばすと不意に腰を引き寄せられた。
ぐいっと、遠慮のない力で引き寄せられて踏み止まれなかった私はそのままどさっと
歩さんの膝の上に座らされてしまう。

「ちょっと、歩さん。放して。」

ポッキーがしまえないと思って、後ろから抱きすくめてくる歩さんを肩越しに振り返ると
何故か楽しそうな表情で私を見ている歩さんと目が合う。

「家に居る時だけで良いのか?」

何が・・・と、聞かなくても解る問い掛けに目を瞬かせれば腰に回された手の片方が
私の頬に伸ばされて甲でやんわりと撫でられる。
くすぐったくて目を細めれば、顔を近づけた歩さんが耳元で囁いてくる。

「甘いもの止めろって言うなら、代わりをくれるんだよな、奥さん?」

その言葉に代わりって何んだろうと思って見つめれば、楽しげな笑みを浮べた歩さんが顔を近づけてくる。
いつの間にか、頬を撫でていた手は私の顎を掴んでいて逃げられないまま唇をふさがれた。

「んっ・・・んんっ」

逃げようと思って首を振ろうとしても、顎を掴む手に阻まれてそれが出来ない。
息苦しくなって口を開けたら、遠慮のない歩さんの舌が入り込んできて逃げ惑う私のソレを絡んでくる。
体勢が苦しくて、遠ざけようと胸を押していたはずの両手はいつの間にか縋るように
歩さんの服を掴んでただされるままに深く口付けされていた。

「んぅ・・・ぁ・・・ふぁ・・・。」

どれだけの時間そうされていたのか、時折息継ぎの為に放される唇も直ぐに塞がれて
終わる頃には私は体に力が入らないくらいトロトロに溶かされていた。
視界がぼんやりと霞んでいるのは、熱に浮かされて滲んだ涙によるものだろう。

「甘いな。でも、まだ足りない・・・。くれるだろう?奥さん。」

ニヤリと、楽しげに意地の悪い笑みを浮べた歩さんはすっかりと腰が砕けて力の入らない私を
軽々と持ち上げるとそのまま寝室へ向かって歩いていく。

「・・・・・馬鹿・・。これで止めなかったら、1ヶ月は口利かないんだから・・・。」

キスで荒くなった呼吸の合間に、呟くようにそう言えばククッと楽しげな笑い声と一緒に
解ってるという返事が返ってきたから仕方ないと諦める。
本当なら、どんな判断だ!って叱ってやりたいところだけど・・・・。

「一番の好物を貰うんだからな。それくらいは我慢するさ。」

そんなことを耳元で甘く囁かれたら、降参するしかないもの・・・。

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