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the vernal sunshine

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【爆★判/航沙】英語

めおさきで、英語が出来る芽御師君妄想から発展させたもの。
最近バクハンしか書いていないなぁ・・・しかし、熱が冷めたわけではなく連載したい内容ばかりで上手く纏まらないだけっていう。
短編でいけるバクハンに逃げてしまってます^^;

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        ~*+* つづき *+*~
        
        

学校が終わって放課後、今日は航大さんがバイトが休みだからと
学校の近くまで迎えに来てくれて私の家に寄って着替えてから
航大さんの家に移動して、部屋に入ると航大さんは直ぐに扉に逆戻り。

「お茶淹れてくるから、沙希は座ってて。」

私はそう言ってから部屋を出て行く航大さんの背中を見送ってから
言われた通りに椅子に座る。
私が最近来て直ぐに座る椅子は、普段は使われない勉強机の椅子。
航大さんはパソコンデスクが別にあって、いつもそっちに座るから
私は航大さんの家に来る時には宿題を持ってきて机を借りてソレをやるのが
最近の自宅デートの始まりになっている。

「ぅ~・・・・・」

早速、宿題になっている英語の教科書とノートを広げてやり始めるけれど
最初の問題からさっぱり判らない。
辞書を取り出そうと鞄を持ち上げたところで、その軽さに辞書を忘れたことに気付く。

「しまった・・・。忘れちゃった、これじゃあ宿題出来ない。
 航大さん、辞書持ってるかな?」

鞄を置いて、部屋を見渡すけど辞書らしきものはなくてどうしようかと思いつつも
解りそうな問題から手をつけようともう一度教科書を見て違う問題に目を移す。
でも、解る問題は何もなくて1問目に戻って出るのは唸り声。

「沙希?何唸ってるの?」

暫くして、急に後ろから声を掛けられてビクリとして振り返ると
お盆にカップを乗せて持ってきた航大さんが驚いたように目を瞬かせて私を見ていた。

「あ・・・ごめんなさい。ちょっと英語の問題がわかんなくって。」

私の驚き具合に驚いたんだろうと思って謝れば、英語?と不思議そうな声が返ってくる。
うん、と頷いて差し出されるカップを受け取りながら教科書を視線で示せば
背後から覗き込んでくる航大さんの、その位置にちょっとドキドキする。
お盆を置いて、片手を私のすぐ横に付いて身体を支えながら覆うように覗き込んでるの。
服越しに僅かに伝わってくる体温とか、耳元近くで聞こえる落ち着いた声とか、
嬉しいけどドキドキして、紅くなるのを抑えるのに必死になりつつ航大さんの反応を待つ。

「ああ、これだったら、これが入るんじゃない?」

少しして、問題を見ていた航大さんの視線がそのまま私に向いて顔を覗き込む様な体勢で
教科書の1つの問題を指しながら、その選択肢の一つを指差している。

「え・・・?」

何を言われたのか直ぐに理解できなくて、思わず間の抜けた声を出せば
航大さんがその問題の説明をしてくれた。

「・・・で、そうなると多分これしか入らないと思うよ。」

そう締めくくって示した答えを、書き写しながら航大さんを見上げると
航大さんも私の様子がおかしいと思ったのか心配そうな表情で見下ろしていた。

「どうしたの?具合悪い?」

じっと見上げていれば、そう言いながら熱を測るようにおでこに手を伸ばして当ててくる。
それに目を閉じながら軽く首を振るとじゃあどうしたの?ともう一度問い掛けられた。

「航大さん、英語出来たんだね。」

素直に思ったことを伝えれば、漸く合点が言ったのかああ・・と声に出して苦笑する航大さん。
じぃっと見上げていれば身体を起こしてきちんと立ち上がってから軽く肩を竦めて
英語が出来る理由を教えてくれた。
それはやっぱり航大さんらしい理由で、なるほどって納得してしまう。

「オンラインゲームでどうしても必要に駆られて、英語だけは出来るんだ。
 でも、他の勉強は途中で止めちゃったから出来ないんだけどね。」

だから、沙希にも教えて上げれないんだけど・・・と苦笑を浮かべる航大さんに、
やれば出来るんじゃないかな?と思うけどそれは言わないでそっか。とだけ返す。

「でも、私英語が一番苦手だから教えてもらえるなら助かるよ。」

本当に助かる!と、力いっぱいそう言えばそうかな?と照れた表情を見せる航大さんに
嬉しくなって私も笑顔になればくしゃりと頭を撫でられた。
それから、暫く一緒に教科書を覗き込んで英語の問題を解いて宿題を終わらせた。
航大さんの説明はとっても解りやすくて無駄がなくて、今まで解らなかったのが嘘みたいに
その部分の問題は文章が変わっても単語の意味が理解できてれば解けるようになってた。

「航大さん、教えるの上手だね。
 それに、独学で英語あんなに出来るなら一緒に大学とかも行けたら良いのに・・・。」

宿題も終わって、2人で話してる時にポツンと思わず零れた本音に
困ったような表情を見せる航大さんが見えて自分が何を言ったのか思い出して慌てる。

「ご、ごめんなさい!一緒に学校行ったり授業で解らないとこを教えてもらったりも
 楽しいかなって思っただけだったんだけど・・・えっと・・・。」

フォローもフォローにならなくて、伝える言葉に困って口ごもれば航大さんが手招きして
私を呼ぶから近づいたら引っ張られてそのまま航大さんの上に倒れこんでしまう。
器用に受け止めて私を膝に抱っこした航大さんがぎゅぅっと抱き締めてくれてぽんぽんと
背中を叩いてくれるから何も言わなくてもそれだけで安心してしまって。

「少しでも長く一緒に居たいなって思っちゃうんだよ。」

もう1つ本音を呟けば、そうだねって声が返ってきてぎゅって抱きついたら
なんか航大さんが急に固まってから私を手放して顔を背けてしまうのを追いかけて顔を覗きこむ。

「照れた?」

真っ赤になって片手で顔を覆って必死に背けている様子は、いつもの航大さんで
さっき抱き寄せられて思わず心臓が跳ねたのを帳消しにするくらい可愛い姿に思わず笑い出せば
罰が悪そうな顔で視線を泳がせて、ゲームの話で話を逸らし始めた航大さんに乗っかれば
暫くして落ち着いた航大さんが海外のオンラインゲームを見せてくれるとパソコンを立ち上げた。
ソレは音声チャットというのを介して参加者と連携をとって行うゲームで、
海外の人さながらの綺麗な発音で会話をしながらゲームを進める航大さんを近くで見ながら
そんな航大さんにまた惚れ直しちゃったのは私だけの秘密。

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